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「健全な行動」は、犬の身体的健康ならびに構成と同様に重要なものです。「ペット向きの子犬」とはいっても将来構成が良くなることを見込めないのではなく、その逆に、「ペット」という肩書きは、どんな動物であれ、飼い主が与えうる最高の称号なのです。つまり社会化され、人間との生活を楽しむことを教えられ、人間の家庭で人間のルールに基づいて生活するにはどうしたらよいのかを教えられている子犬がもつ称号です。純血種の犬は自動的に完璧な成犬に育つという誤解に苦しむ人も少なくありません。必ずしもそううまくはいかないのです。もちろんブリーダーは身体的健康、気質、トレーニングのしやすさに心を砕いて繁殖をしていますが、犬種や繁殖方法にかかわらず、子犬は家の中のルールを学び、周囲に人がいても自信を持ち、安全であり続ける必要があるのです。トイレのしつけ、噛むおもちゃのトレーニング、落ち着いて静かにするトレーニング、留守番トレーニングは魔法のようには完了しません。同様に、子犬期の早いうちに先を見越した社会化とハンドリングを行い、さらに青年期を通じて継続した社会化の強化を行わなければ、自然の成り行きとして、男性と子供を始めとする見知らぬ人々に対して警戒したり、怖がったり、はたまた攻撃的になったりする成犬に育ってしまいます。


ハンドリング、人に対する安全な社会化、失敗をさせないトイレのしつけ、噛むおもちゃのトレーニングは子犬が生まれてから8週目までに行うべき最重要課題です。子犬達が自動的にそれらを学べる長時間用の居場所は驚くほど簡単に作ることができます。同胎の子犬達のために設置すれば、トイレのしつけ、噛むおもちゃのトレーニングを自動的に身につけさせることができます。子犬を育てるにあたって必要な情報のほとんどは、私の2冊の電子書籍「子イヌを飼うまえに」と「子イヌを飼ったあとに」を無料ダウンロードすることで入手が可能です。*オープン・ポーの精神衛生に必要な最低条件にもリストアップされています。


ハンドリングが難しく、興奮度の高い、神経質な犬として評判の犬種にとっては特に、生まれてすぐからのハンドリングは必要不可欠なものです。だいたいの目安として8週齢になるまでに、男性と子供をはじめとした100人に子犬をハンドリングし、トレーニングしてもらう必要があります。外履きの靴をはいて室内に入りさえしなければ、室内での社会化はとても安全に行えます。(犬の便や尿を人が踏んだ場合、パルボウィルスやジステンパーが室内に持ち込まれてしまうことがあるため。)


社会化やトレーニングのし過ぎ、というものがあると思いますか?それはあります。10年間に及ぶ子犬の発育についての研究で私が学んだ方法を用いて見極めることができます。「好き勝手なことをする」同胎の子犬達の発育を観察します。子犬達が8週齢にもなれば、探索したり遊んだり社会化したりする時間の3倍もの休息時間(たいていは睡眠)が必要になります。経験や学習が子犬の脳に定着するには充分な休息時間が必要なのです。社会化、遊び、トレーニングはもうたくさんだ、となると子犬はその場で寝てしまいます。しかし目覚めれば再び活発に活動を始めるのです。


言うまでもなく、社会化の時期には、根気よく、優しいハンドリングをしながら、フードやおもちゃを使って基本的マナーを教えるべきです。つまり首根っこをつかまえたり、強制的に押さえつけたり、無理強いしたり、ひっぱったり、床に押しつけたり、押さえ込んだりすべきではありません。そしてトレーニング・セッションの回数を多くしながらも、1回のセッションはほんの数分、という短い時間の中で行うべきです。


★この取り組みで、ブリーダーが受ける恩恵(メリット)とは?
生まれてくるすべての子犬達はブリーダーの犬に対する愛情を映し出しています。心身ともに健康である最高の犬を作出するために、あらゆる努力を惜しまないことに対する純粋な喜びや充実感とは別に、早期社会化や家庭内のマナーを教えることは、犬とその飼い主の生活の質を飛躍的に向上させます。マナーを身につけている犬であれば、裏庭に追いやられたり、シェルターに引き渡されたりすることなく、居心地の良い家や庭を堪能し、定期的にお散歩にも連れ出してもらえるでしょう。自信があり友好的な犬であれば、お留守番をさせられたり、来客時にどこかに閉じ込められたりすることなく、散歩中に出会う人や来客とふれあうことができるのです。


もっと言えば、人と生活をともにするために育てられた子犬、つまりトイレのしつけ、噛むおもちゃのトレーニング、マナー・トレーニング、社会化を身につけている子犬なら、飼い主はおそらく割り増し価格を払ってまでも手に入れたいと思うのではないでしょうか?一方、家畜として育てられてしまった子犬・・・つまりトイレのしつけや噛むおもちゃのトレーニングが身についておらず、オイデ、オスワリ、フセ、ロールオーバーすら出来ず、人に対する充分な社会化もされていないために、すでにシャイで怖がりになってしまった犬をバーゲン価格で購入することと比べてみてください。

常に発達を続けている子犬の脳を育てることは、責任あるブリーダーの最も重要な役割なのです。
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